熱海に来ると必ず寄る MOA美術館です。
ここには 秀吉の黄金の茶室が復元してあります。
あの黒い窓の陰に利休がいて 秀吉はこちらで天皇にお茶をたてました。
権力が金を好むのは古今東西同じなのですが
日本においてこの時、禅のエッセンスが化学反応を起こし
ボロで壊れててツギハギでザラザラの肌のものを金に勝る価値に押し上げました。
わび、さび という世界で 権力者が遊ぶようになります。
この世にも稀な価値の大逆転、美意識を 私は奇跡と思うのです。
庭に 「光琳屋敷」も復元されています。
尾形光琳の国宝「紅梅白梅図屏風」がこの美術館にあるご縁でかと思われます。
光琳も住まいの一角に茶室を持っていました。正面の小屋。
やはり私は黄金の茶室より光琳の茶室で一服 いただいてみたい。(続く)