日光田母沢御用邸の面白いところは
この広大な建物群が江戸、明治、大正という時代の積み重ねによって成っている点にあります。
向かって右の建物は大正期に天皇陛下の謁見所として建てられた部分。
中央に見える二階屋(奥は三階)は江戸時代の紀州屋敷。
赤坂の中屋敷を移築したものです。現在の迎賓館のあるところ。
そして奥の平屋部分は皇后様がお使いでしたが
明治期にここに最初に屋敷を構えた栃木県の某実業家の建物。
ですから、このお車寄せも元々は赤坂離宮にあったもの。ヘェ〜でしょ!
とりあえず真っ先に向かったのは 円窓のある部屋。
しかしものすごく広いのでたどり着くまで時間がかかる。
あったー!
大正期の建物群を駆け抜けます。
ここは天皇陛下の公式の場所なので、絨毯敷きの廊下の外にぐるりと縁側がある。
これが見たかった。
紀州屋敷の梅の間。
壁から何から全部 梅が描かれています。
紀州は梅の産地だから?
江戸期、藩主がお使いでした。
中屋敷だけど上屋敷が燃えて赤坂に移ったらしい。
結構手が込んでいます。
床柱に回った長押の見事な事、その位置で
昔の建物の背の低さがわかる。
ほんと、低いんです。
円窓から見える庭が綺麗、雪でしたから尚更。
続いてここの三階に登ります。(続く)